「この書類、無視してよいですか」
ある顧問先から、電話で御質問をいただきました。取引先が破産し、その破産管財人の弁護士から「債権届出書」という書類が届いた。これは無視してよいものか、という内容です。
無視してはいけません。届出をしなければ、配当を受け取ることができません。
そこで「FAXで送ってください」とお答えし、届いた書類にこちらで必要事項を記入して返送しました。その後、顧問先は破産手続の配当を無事に受け取ることができました。
この対応は、ごく短時間で終わるものでしたので顧問料の範囲に収め、別途の費用はいただきませんでした。
「いつもの契約書」を業態に合わせる
別の顧問先から、普段お使いの契約書に穴がないか見てほしいという御依頼がありました。
拝見したところ、条項そのものに大きな誤りがあったわけではありません。ただ、その会社の商売の進め方を普段から存じ上げていたため、支払を確実に受けるための手当が薄いことに気づきました。
結果として、ひな型に手を入れるのではなく、その会社の業態に合わせて作り直すことになりました。
これは契約書の作成に当たりましたので、別途、費用をいただきました。顧問料に含まれるのは、日常的な御相談と、簡単な書面の確認までです。
スポットでの御依頼にも全力で対応します
念のため申し上げますが、顧問契約がなければ十分な対応ができない、ということではありません。単発の御依頼でも、同じように全力で対応します。
違いは「勘所をつかみやすい」ことです
顧問契約の違いは、その会社の普段のオペレーションを存じ上げている点にあります。どこが御社の法務の勘所か、見当がつきやすいということです。
一つ目の例で「FAXを送ってください」とすぐに申し上げられたのも、その会社の取引の様子が頭に入っていたからです。二つ目の例で、支払の確実性が気がかりになったのも、同じ理由です。
もっとも、法的な疑問がそもそもあまり生じない会社であれば、この違いは大きな意味を持ちません。顧問契約と法律相談の継続は、どちらが優れているというものではなく、会社の事情によって向き不向きが分かれるだけです。詳しくは顧問弁護士のページを御覧ください。
費用の線引きについて
顧問料に含まれるものと、別途費用をいただくものの目安は次のとおりです。
- 顧問料に含まれるもの……日常的な御相談、簡単な書面の確認、今回の債権届出のような短時間で終わる対応(ただし、顧問料により、月あたりのキャップがあります。)
- 別途費用をいただくもの……訴訟や交渉の代理、契約書を一から作成する場合など、独立した事件としてお引き受けするもの
顧問契約を結べば以後の弁護士費用がかからなくなる、というものではありません。費用の考え方と目安は弁護士費用のページに記載しています。